没後40年 清水比庵展(青黄祭座談会&ギャラリートーク)笠岡市立竹喬美術館【笠岡市】
没後40年
清水比庵展
2015年9月12日(土)~10月25日(日)
歌人 清水比庵は、昭和50年(1975)10月24日に、数え93歳で亡くなった。今年は没後40年にあたる。
比庵は、明治16年(1883)2月8日、現在の岡山県高梁市に生れた。高梁高等小学校、高梁中学校、第六高等学校、京都帝国大学を卒業したのち、裁判官、銀行員等を経て、日光町長を務めた。独学で短歌、書、画を学び、特に短歌の領域で、万葉歌を基礎としつつ日常性を重視した歌を詠み、簡明で艶やか、そしてユーモアを交えた歌風を展開した。「毎日歌境」と唱えた文人比庵の短歌は、主宰した歌誌『窓日』を初め、今日の短歌界に広範な影響を及ぼしている。また、歌友や知人に送った短歌を添えた絵手紙は、近年の絵手紙ブームの先達といえる。
比庵は、ふるさとの歌友 秋田秋良氏への便りに、「小生は高梁の生れだが、墓は父母と共に笠岡に造ってをる。小生の中学卒業までは、高梁が故郷だが、それからは笠岡に父母がゐて、笠岡が故郷である。殊に少しでも人に知られてからは常に笠岡を郷里と称してゐる」と記している。すべての職を辞した比庵は東京在住であったが、亡くなるまでの間、夏季を中心に毎年笠岡に滞在した。笠岡の風光を愛し、近隣の歌友と歌を詠み、詩文や書画を好む同志との芸談に興じた。日本画家 小野竹喬、洋画家 小林和作とも交わり、文人同志の琴線の触れあいを、寄書きや合作に残した。
今回の記念展では、比庵の教え八十代以降の作品を中心に、心のふるさと笠岡との強いつながりを検証する。あわせて、これまであまり注目されていない比庵の長歌の魅力を伝える。没後40年を経た現代においても多くの信奉者を持つ比庵芸術、その輝きを代表作60点により、改めて探る機会としたい。
●青黄祭(開館記念日)座談会
「竹喬と比庵―ふるさと笠岡を巡って―」
10月4日(日) 14:00~15:30
講師:秋田征矢雄氏(歌人)、聞き手:上薗四郎(当館館長)
聴講無料(ただし、入館料が必要) 申込先(0865-63-3967)
●ギャラリートーク
9月13日(日)・10月18日(日)13:30~14:30
聴講無料(ただし、入館料が必要) 申込不要
休館日=毎週月曜日(ただし9.21開館、9.24休館。10.12開館、10.13休館)
開館時間=9:30~17:00(入館は16:30まで)
入館料=一般500円(400)高校生300円(200)小中学生150円(90)
( )内は団体20名以上
※65歳以上の方及び笠岡市内の小中学生は入館無料(要証明)
富士山 昭和48年 笠岡市立竹喬美術館蔵
笠岡市立竹喬美術館
〒714-0087 岡山県笠岡市六番町1-17 TEL0865-63-3967 FAX0865-63-4496
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