黒蕨 壮展-木による情念の追求-秋季特別展 第27回平櫛田中賞受賞記念【井原市】
秋季特別展 第27回平櫛田中賞受賞記念
黒蕨 壮展
-木による情念の追求-
2015.10.2(Fri)―11.29(Sun)
井原市田中美術館
休館日 月曜日(祝日の場合は開館し、翌日休館)
※10月2日は開会式のため、10時30分開館
開館時間 午前9時―午後5時(入館午後4時30分まで)
「あの手・この手(円)2015年 栃 鉄 作家蔵」写真撮影 竹虎
観覧料 一般700(560)65歳以上350(280)高校生以下無料( )内は前売り、および20名以上の有料団体料金
イベント
要入館料・申込不要
黒蕨 壮アーティストトーク
「展覧会場にて自作を語る」
1回目10月2日(金)11時-12時
2回目11月29日(日)13時30分-14時30分
学芸員によるギャラリートーク
「黒蕨 壮の魅力」
10月11日(日)・17日(土)、11月8日(日)・22日(日)
13時30分-14時15分
井原市が生んだ近代木彫刻の巨匠・平櫛田中(1872~1979)が百寿の際、彫刻界の発展を願い、自ら創設した「平櫛田中賞」が本年で27回目を迎えました。本展では名古屋を拠点に創作活動を続けている黒蕨 壮(1951~)の自選作品45点を紹介します。
鹿児島県阿久根市に生まれ、祖父の影響で小学生の頃から木彫に親しみ、1985、86年、現代日本美術展、日本国際美術展に相次いで入選。88年には現代日本木刻フェスティバルで大賞を受賞して大きな注目を集めます。96年、木の造形旭川大賞展で大賞を受賞。以後、各地で個展を開催し、そのたびに新たな表現を追求した作品を発表していきます。
超絶技功で木を自在に彫り上げながらも、その描かれた世界は、奇妙にして不可思議、不条理ですらあります。人体をベースにしつつ、顔は決して彫られることがことがないのもその感情を一層拍車をかけています。人間が身につけている衣服、素肌を隠す手袋や靴が人間のような表情を持ち、果ては米袋が顔となり、縄が絆となります。すなわち、作者が追求してやまない人間の「情念」がにじみ出ているのです。木というもの言わぬ素材を用いながら、人間の身体をモチーフに、明るく饒舌多弁な作品に仕立てあげる作者の力量が見ものです。
本展において、ユーモアと不思議な感覚に溢れた作品の数々をご覧いただき、平櫛田中が生涯をかけて追求した彫刻芸術の魅力と新たな可能性を感じていただければ幸いです。
井原田中美術館
〒715-8601岡山県井原市井原町315 TEL0866-62-8787
ホームページ http://www.city.ibara.okayama.jp/denchu_museum/